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雑誌と書籍。

「別冊PEAKS Trail Running magazine」と「山岳王 望月将悟」。

まずは「山岳王 望月将悟」。

雑誌と書籍。_e0156534_10480334.jpg

望月将悟選手、カッコイイです。
先日2012年のTJARの本を読んだばかりです。もちろん直接面識はありませんが、山のナイスガイです。

望月選手をはじめ、家族や恩人、上司、ライバルなどに丁寧に取材された内容です。

著者の方が長年TJARの取材をされてきたためかどうしてもTJARに重心が置かれていますが、望月選手の人柄がすなおに伝わってきます。

気になったのは「山岳王」のネーミング。
望月さんの人柄からは「王」ではない気が・・・。

・・・じゃあ、なんでしょうか。

うーん・・・。

それはさておき、一読の価値のある一冊だと思います。

最近トレイルランニング大会でよく見かけるようになってきたロードレースの延長線という意識で走っているランナーの皆さんは関心がないかもしれません。本当はそういった人たちに読んでもらいたい気がします。


次にTrail Running magazine。

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かつて「タカタッタ」という名前で頻繁に出版されていた同誌ですが、現在は年1回のみの発行。

同じ年1回だったベースボールマガジン社のものがなくなって、いまやトレイルランニング雑誌はヤマケイさんの季刊と隔月のラン+トレイルとこのTrail Running magazineの3誌のみとなっています。

・・・さて内容ですが、これが重厚。読み応えあります。

年1回の発行ということもあってか内容がムチャムチャ「濃い」です。
これが、今のトレイルランニング愛好者にうけるかどうかは定かではありませんが少なくとも自分は読み切るのに2日、全体を楽しく隅々まで読むことが出来ました。

どちらかというと入門者・初心者寄りに編集しているヤマケイさん、毎回目先を変えた特集に挑戦する三栄書房さんに比べるとトレイルランニングの「王道」をしっかりとおさえています。

ただ全体を通していいも悪いも編集の意向が強く反映していてそこが気になります。

メイン特集のレースオーガナイザーへのインタビューですが、九州の高木氏、新潟の松永氏、OSJの滝川氏の記事がたった2ページなのにスカイランニングの記事は6ページ。それもスカイランニングの定義(?)という一般人にはあまり興味が湧かない「表」などが多すぎます。もっと高木氏や松永氏のレースについての詳細が読みたかった気がします。

スカイランニング推し、に関してはその後の村越氏、石川弘樹氏らの鼎談でも散々スカイランニングの定義について「重ねて」説明されていますが、山岳ランニングに興味のある人間にはトレイルランニングだろうとスカイランニングだろうとほとんどの人がどっちでもいいので、あまり意味が無い気がします。
いくらスカイランニングがトレイルランニングと違う!と説明してもこの雑誌の名前自体が「Trail Running magazine」なんですし・・・。

また、こちらでも望月将悟選手は「山王」と表現されています。うーん・・・。ものすごく控えめで謙虚、礼儀正しいのに内なる闘志を秘めているアスリートに対して「王」はどうも・・・。

・・・とまあ、編集方針はおいていても、今回のTrail Running magazineはよく出来ています。本当に読み応えがありました。

写真の素晴らしさはダントツでトレイルランニングの素晴らしさを余すことなく伝えてくれていますし、初心者から自分の様な小うるさい10年選手まで楽しんで読むことの出来た一冊でした。





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by run-lenotre | 2018-07-29 10:59 | トレランメディア